湿気対策
最近、湿気が強くなり体のだるさを訴える方が増えてきました。
部屋の湿度を下げようとする際、エアコンのコンプレッサーが十分に作動せず、かえって湿度が上がってしまうことがあります。エアコンは外気との温度差がある方が効率よく働くため、外気温20〜25度の環境下での除湿は苦手だからです。
確実な除湿を優先する場合、機器からの排熱で若干室温は上がりますが、据え置き型の除湿機の使用が効果的です。現在、薬局内でも主に除湿機を稼働させることで、室温23℃、湿度55〜60%を維持しています。
湿度が70%を超えると、汗が蒸発しにくくなり疲労(バテ)を感じやすくなります。室温計と湿度計をこまめにチェックし、適切な環境維持を心がけてください。
バテる理由
人間の体は、汗をかき、それが蒸発するときの気化熱で体温を下げています。しかし、室温が25度以下でも湿度が70%や80%を超えていると、汗が全く蒸発しません。
体温が下がらないため、体はさらに汗を出そうとフル稼働します。結果として、水分や塩分が失われ、体力が削られて「ばてる」原因になります(梅雨時期によく起こる現象です)。
バテた時の漢方薬・健康食品
バテの原因としてビタミン・ミネラル不足もあげられます。こまめに補給することを基として、漢方について考えていきます。代表的な漢方薬は生脈散と補中益気湯です。
本人は大汗をかいている自覚がなくても、体からはじわじわと水分(津液)や元気(気)が逃げています。これを漢方では「気陰両虚(きいんりょうきょ)」などと呼び、自覚のないまま熱中症の手前や深い疲労に陥る原因になります。
1. 生脈散(しょうみゃくさん):「感じない汗」で、体の中がじわじわ乾いてバテる人
大汗をかかなくても、じっと暑い場所にいるだけで、体からは「見えない汗(不感蒸泄)」として潤いと元気が抜けていきます。生脈散は、その見えない脱水とエネルギー不足を同時に食い止める処方です。
向いている人・状態:
・汗だくにはなっていないが、暑い環境にいて体がなんとなく熱っぽい
・喉や口の中がじわじわと渇く、空咳が出る
・「なんだか、ぐったりして元気が出ない」という消耗感がある
2. 補中益気湯(ほちゅうえっきとう):「感じない汗」すらコントロールできず、エネルギーが底をつく人
一見汗をかいていないようでも、エアコンの効いた部屋と外との温度差などで自律神経が乱れると、体温調節のために「薄い汗」をじわじわと漏らし続けてしまう人がいます。補中益気湯は、お肌のバリア(引き締め力)を強めて見えない汗を止め、胃腸からエネルギーをチャージする処方です。
向いている人・状態:
・冷房の効いた室内にいるのに、朝から体がだるくて重い、手足に力が入らない
・暑さや冷えのせいで食欲が落ち、食べると胃がもたれる
・元気がなくて声が小さくなる、だるくて横になりたい
バテを何とかしたいけど自分がどちらのタイプかわからない場合はご相談ください。
注意事項:漢方薬は自然由来で優しいイメージがありますが、体質に合わないと副作用が出ることもあります。記事で紹介した内容はあくまで一例ですので、試してみたい方はぜひ漢方薬局や医療機関でプロの先生に相談してみてくださいね。


