令和5年12月に多い相談(めまい・耳鳴り)

冬とは思えないような暖かさを感じたかと思えば急に寒くなったり、雨が降ったりと変わりやすい天気が特徴の12月。

最近多いご相談は冷えより気圧の変化による不調についてのご相談です。特に耳鳴りや眩暈(めまい)の相談が多いのが特徴です。東洋医学において耳鳴りや眩暈に関してはまず水毒を疑っていきます。西洋医学においてもめまいや耳鳴りで弱い利尿剤(イソバイド)がしばしば出ることもあります。まず体から水分を減らしていくという点においては東洋医学、西洋医学で共通している考え方だと思います。

眩暈や耳鳴りの漢方薬ではまず気上(ホノミ)を第一選択とすることが多く、同じホノミの気上はあまり使いません。理由は気上散と気上錠で配合生薬が異なるからです。気上散には気上錠の成分に柴胡がたされており、鎮静効果が高められています。実際、錠剤を好まれる方でも途中から散に切り替える方も多くいらっしゃいます。気上散には苓桂朮甘湯(余分な水を取り除く)に黄連解毒湯(炎症を取る)、柴胡(鎮静)が配合されており、めまいや耳鳴りで悩む方にはお勧めしたい漢方薬です。